2026年3月末で、栃木県は収入証紙の販売を終えました。建設業許可の申請の手数料は、2025年10月からキャッシュレスで払えるようになっています(買ってある証紙は2027年3月末まで使えます)。すでに他の都道府県でも同様の動きが進んでおり、建設業許可の新規取得や更新を控えている事業者にとって、新しい納付方法への対応は避けて通れない課題です。本記事では、キャッシュレス化された建設業許可申請の手数料納付方法について、具体的な手順と注意点を解説します。営業所技術者(2024年12月13日までの呼び名は専任技術者)の配置や資格取得の準備だけでなく、申請手続きそのものの変化にも対応することで、スムーズな許可取得を実現しましょう。
建設業許可申請手数料のキャッシュレス化とは
収入証紙廃止の背景と全国的な動向
栃木県では2026年3月末で収入証紙の販売を終え、建設業許可などの手数料は、電子申請・電子収納か窓口の決済端末でキャッシュレスで払う形になりました。県は理由を「県民の利便性向上のため」と説明しています。買ってある証紙は2027年3月末まで使えます。
収入証紙の廃止は栃木県だけでなく、全国の都道府県で段階的に進められています。証紙を廃止した自治体もあり、現金のほか、Pay-easy(ペイジー)やクレジットカードなどで納める形に変わっています(使える方法と開始の時期は都道府県ごとに異なります)。建設業許可申請を行う事業者は、各都道府県の最新情報を確認し、対応する決済方法を事前に準備する必要があります。
建設業許可申請手数料の金額と区分
建設業許可申請には、申請区分によって異なる手数料が設定されています。知事許可の場合、新規申請で9万円、許可換え新規・般特新規で9万円、業種追加で5万円、更新申請で5万円です。大臣許可の場合は、新規申請・許可換え新規・般特新規が登録免許税15万円、業種追加・更新申請が手数料5万円です。大臣許可の分は国に納めるもので、この記事で扱う都道府県の手数料の納め方とは別です。
キャッシュレス化により、これらの手数料を現金や証紙ではなく、電子決済で納付することになります。一般建設業・特定建設業の許可を新たに取得する場合や、専任技術者(2024年12月13日施行の改正で営業所技術者)の資格取得後に業種追加を行う場合も、同様にキャッシュレス納付が必要です。手数料の金額自体は変更されていませんが、納付方法の変化により準備すべき内容が大きく変わっています。
キャッシュレス化後の具体的な納付方法
主な納付手段と利用可能な決済方法
建設業許可申請のキャッシュレス納付では、主に以下の方法が利用できます。
クレジットカード決済は、オンライン申請システムや都道府県の専用サイトから利用できます。使えるカードのブランドと決済手数料の扱いは、都道府県ごとに違います。
Pay-easy(ペイジー)は、インターネットバンキングやATMから納付できる方法です。収納機関番号や納付番号などを入力することで、24時間いつでも納付が可能です。銀行口座から直接引き落とされるため、クレジットカードを持たない事業者でも利用できます。
電子マネー・スマホ決済では、PayPayなどのサービスが使える自治体もあります。ただし、建設業許可申請のような高額な手数料には上限額が設定されている場合があるため、事前確認が必要です。
オンライン申請との連携手順
建設業許可のオンライン申請システムを利用する場合、申請書類の提出と手数料納付が一連の流れで完結します。まず、電子申請システムにログインし、必要書類をアップロードします。営業所技術者の資格証明書や実務経験証明書などもPDF化して提出します。
書類審査後、納付画面に進み、選択した決済方法で手数料を納付します。クレジットカード決済の場合、カード情報を入力して決済を完了させます。納付が完了すると、受付番号や領収書が電子的に発行されます。この領収書情報は、許可通知までの進捗確認にも使用します。
窓口申請でキャッシュレス納付を求めるかどうかは、都道府県ごとに違います。都道府県によっては、窓口に設置された端末でクレジットカード決済やQRコード決済を行う方式を採用しています。申請前に、各都道府県の具体的な納付方法を確認しておきましょう。
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申請前に準備すべき事項
建設業許可申請をスムーズに進めるため、以下の準備を事前に行いましょう。
決済手段の確保は最優先事項です。法人クレジットカードの利用限度額を確認し、必要に応じて一時的な増額申請を行います。特に複数の業種追加や、大臣許可への切り替えを行う場合は、手数料が高額になるため注意が必要です。
gBizIDプライムの取得も重要です。電子申請システム(JCIP)は gBizID プライムでログインして使います。発行まで日数がかかることがあるため、余裕を持って準備しましょう。
営業所技術者の資格証明書類の電子化も進めておきます。施工管理技士や建築士などの資格証、実務経験証明書をスキャンし、PDF化しておくことで、申請時の手間を大幅に削減できます。
働き方改革と助成金活用の連携
キャッシュレス化対応と並行して、建設業の働き方改革も進めることで、より効果的な経営基盤強化が可能です。働き方改革推進支援助成金には、労働時間の短縮などに取り組む建設業者向けの支援があります(内容は年度ごとに厚生労働省のページで確かめてください)。
専任技術者(営業所技術者)になれる資格の取得の支援には、厚生労働省の人材開発支援助成金が使える場合があります。1級・2級施工管理技士の講座などの訓練の経費と、訓練中の賃金の一部が対象となるコースがあり、人材育成と許可要件の充足を同時に進められます。
助成金申請もキャッシュレス化の流れに対応しており、電子申請が推奨されています。建設業許可申請手続きのデジタル化対応と併せて、助成金申請のオンライン化にも対応しておくことで、事務作業の効率化を総合的に進められます。
都道府県別の対応状況と今後の展望
主要都道府県の実施状況
建設業許可のキャッシュレス納付は、都道府県によって実施時期や対応方法が異なります。たとえば埼玉県は令和5年10月2日から建設業許可の窓口の手数料をキャッシュレスにし、栃木県は令和7年10月からすべての手続でキャッシュレス決済に対応しました。使える決済の方法(クレジットカード・Pay-easy・コンビニ納付など)と切り替えの時期は、各都府県の建設業許可の手引きで確認してください。
キャッシュレス化の時期と払い方は県ごとに違うため、申請先の手引きで確かめてください。
なお、2つ以上の都道府県に営業所を置く建設業者は大臣許可になります(建設業法第3条第1項)。大臣許可は地方整備局等に申請し、建設業許可・経営事項審査電子申請システム(JCIP)で申請すると、審査の手数料は原則 Pay-easy(電子納付)で納めます(収入印紙を台紙に貼って郵送する方法もあります)。登録免許税の納め方は、申請先の地方整備局の手引きで確かめてください。
今後予想される変化と対応策
建設業許可申請手続きのデジタル化は、今後も進むと見られます。
営業所技術者の資格情報や実務経験が、国家資格等情報連携システムを通じて自動的に照会できるようになれば、申請書類の大幅な削減が実現します。
キャッシュレス化とデジタル化の進展により、建設業許可の申請から取得までの期間短縮も期待されます。書類を電子で出せると、郵送や窓口に行く手間を減らせます。
よくある質問
Q1. 2026年度から建設業許可申請の手数料支払いは現金不可になりますか?
多くの都道府県で、建設業許可申請の手数料納付はキャッシュレスに切り替わっています。クレジットカード、電子マネー、QRコード決済などが利用可能となり、現金や収入証紙で払えるかどうかと、その期限は都道府県ごとに違います。各都道府県により対応時期が異なるため、管轄行政庁への事前確認が必要です。
Q2. 建設業許可のキャッシュレス納付で使えるクレジットカードの種類は?
使えるカードのブランドは都道府県ごとに違います。ただし、決済手数料が申請者負担となる場合があります(扱いは都道府県ごとに違います)。法人カード・個人カード双方が使用できますが、利用限度額に注意が必要です。
Q3. オンライン申請でない場合もキャッシュレス納付は必須ですか?
窓口での紙申請でもキャッシュレスで払う形にした県があります(栃木県は窓口の決済端末か電子収納、埼玉県は窓口のキャッシュレス決済が基本)。一方で、収入証紙や納付書で払う県もあるため、申請先の手引きで確かめてください。
Q4. 建設業許可更新の手数料5万円をキャッシュレスで分割払いできますか?
行政手数料の納付では分割払いは原則認められていません。クレジットカードで支払った後、カード会社に対して分割払いやリボ払いへの変更を申し込むことは可能ですが、これはカード会社との契約になります。一括での納付資金を事前に準備しておくことをお勧めします。
Q5. キャッシュレス納付後の領収書はどのように発行されますか?
領収書の受け取り方(決済の完了画面・メール・窓口の控えなど)は都道府県ごとに違うため、申請先の案内で確かめてください。電子の領収書は、電子帳簿保存法の決まりに沿って保存します(扱いは税理士に確かめてください)。
まとめ
建設業許可申請手数料のキャッシュレス化は、県ごとに進んでいる変化です。本記事では、クレジットカード、Pay-easy、電子マネーなどの具体的な納付方法、オンライン申請システムとの連携手順、決済手段の準備や gBizID プライムの取得などの事前準備の3点を中心に解説しました。収入証紙をやめた都道府県では従来の納付方法が使えなくなりますが、適切に対応すれば24時間いつでも納付できるなど、むしろ利便性は向上しています。人材開発支援助成金などを活用した資格取得の支援と併せて、デジタル化対応を進めることで、建設業許可要件の充足と事務効率化を同時に実現できます。まずは申請予定の都道府県の最新情報を確認し、決済手段の準備から始めましょう。
工事を頼む先や協力会社を探すときは、栃木県の建設業許可業者を業種別に調べられる栃木県の建設会社一覧もお使いください。
出典:建設業法(e-Gov 法令検索)・国土交通省「建設業の許可とは」(確認日 2026-09-28)・栃木県「令和8(2026)年3月末で栃木県収入証紙を廃止(販売終了)しました」・埼玉県「建設業許可等申請窓口における手数料収納方法の変更について」・国土交通省九州地方整備局「建設業許可・経営事項審査における電子申請について」(確認日 2026-10-14)
この記事は一般的な情報をまとめたものです。法令や制度は変わることがあるため、最新の内容は公表元で確認し、個別の判断は窓口の役所や専門家(行政書士・社会保険労務士・税理士など)に相談してください。
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