雨の日こそ売上を伸ばす!建設会社が悪天候の時期に取るべき集客戦略

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雨粒のついた窓の向こうに見える夕方の事務所

「梅雨になると現場が止まって売上が落ちる」と感じている建設会社の経営者は多い。しかし見方を変えれば、梅雨・台風シーズンは建設会社にとって「需要が増える工事」と「営業・内部整備の絶好機」が同時に訪れる時期だ。現場が止まる日をどう使うか、どの需要を取りに行くかで、競合と差がつく。この記事では、梅雨・台風シーズンを「売上を伸ばすチャンス」に変えるための戦略を、建設業許可情報の活用を含めて具体的に解説する。

目次

梅雨・台風シーズンに需要が急増する5つの工事種別

雨に濡れた窓越しの街並み
雨に濡れた窓越しの街並み(イメージ)Photo by Sabeel Ahammed on Pexels

まず「どの工事に需要が集中するか」を理解することが重要だ。梅雨から台風シーズン(6〜9月)にかけて問い合わせが増加する工事は以下の5種別だ。

①雨漏り修理・屋根補修工事

大雨・台風後に最も問い合わせが急増するのが雨漏り修理だ。屋根材のひび割れ・棟板金の浮き・防水シートの劣化が大雨で一気に顕在化する。「屋根工事業」の建設業許可を持つ業者には、梅雨入りと同時に問い合わせが集中する。台風直後の1〜2週間は特に需要が高く、繁忙期と同様の売上になるケースがある。

②防水工事(屋上・バルコニー・外壁)

集合住宅・ビル・工場の屋上防水や、住宅のバルコニー防水は梅雨前後に定期メンテナンス需要が高まる。「防水工事業」の許可を持つ業者にとっては、梅雨入り前(4〜5月)から梅雨明け後(9月)にかけて受注を積み上げやすい時期だ。

③排水・側溝・雨水管工事

豪雨で駐車場・敷地が冠水した後、排水改善の工事依頼が増える。コンクリートU字溝の設置・排水管の清掃・勾配修正などの工事は、冠水被害の直後に需要が急増する典型例だ。「土木一式工事業」や「管工事業」を持つ業者が対応できる。

④カーポート・物置・フェンスの補修・設置

台風で飛ばされたカーポートの屋根材交換・物置の修理・フェンスの倒壊補修は、台風後に問い合わせが急増する。工事金額が比較的小さく(100〜300万円程度)、「とび・土工・コンクリート工事業」や「鋼構造物工事業」の許可業者が短期間で完了できる工事だ。

⑤法面・擁壁の緊急修繕

豪雨によるのり面崩落・擁壁亀裂の補修は、緊急性が高く単価も大きい。「土木一式工事業」「石工事業」「とび・土工・コンクリート工事業」の許可を持つ業者にとって、梅雨・台風後の繁忙期に受注できる高単価案件だ。行政からの緊急修繕依頼が来ることもある。

現場が止まる日を「営業・見積・許可更新」に充てる経営術

卓上の予定表にペンで書き込む手元
卓上の予定表にペンで書き込む手元(イメージ)Photo by RDNE Stock project on Pexels

現場が止まる日は「売上ゼロの日」ではなく「将来の受注を仕込む日」だ。以下の3つの行動を雨天・台風休業日に実施することで、現場が再開した後の受注につながる。

行動①:既存顧客への「台風前後フォロー」営業

過去に施工した顧客(施主・法人)に「台風・大雨被害が出ていないか確認する」という名目で連絡を入れる。被害があれば補修工事の受注につながり、なくても「気にかけてくれている業者」という印象付けができる。過去施工物件のリストを整備しておき、梅雨入り前に一斉連絡できる体制を作っておくことを推奨する。

行動②:建設業許可の更新・業種追加の準備

建設業許可の有効期間は5年。更新申請は有効期限の30日前までに提出が必要で、都道府県によっては審査に2〜3ヶ月かかる場合がある。現場が忙しい時期は許可更新の手続きを後回しにしがちだが、現場が止まる日に書類を整理する習慣をつければ、更新漏れを防げる。許可更新が必要な業者はkensetu-mirai.comのデータベースで自社の許可有効期限を確認できる。

行動③:見積書・施工実績のデータ整備

元請への営業・入札参加に必要な「施工実績リスト」「会社概要書」「技術者の保有資格一覧」などは、現場が動いている時期には整備が後回しになりがちだ。雨天で現場が止まる日を使い、施工実績データを整備することで、次の受注機会に素早く対応できる体制が整う。

自社の建設業許可情報をデータベースで「見える化」して信頼を獲得する

会議室の机に置いたノートパソコン
会議室の机に置いたノートパソコン(イメージ)Photo by Mikhail Nilov on Pexels

発注者・元請が協力業者を探す際、最初に確認するのは「建設業許可の有無・業種・有効期限」だ。kensetu-mirai.comには全国約48万社の許可情報が掲載されており、発注者は会社名で検索して許可情報を確認する。つまり、自社の許可情報が「正確に・最新の状態で」掲載されていることが、集客に直結する。

以下の手順で自社の掲載情報を確認できる。

  1. 建設業許可を持つ会社を都道府県で検索するページを開く。
  2. 自社の都道府県を選択し、自社名を検索する。
  3. 表示された会社詳細ページで、許可番号・業種・有効期限・所在地・代表者名が正確かを確認する。
  4. 誤りがある場合は、許可を取得した都道府県の建設業担当課に変更届の提出状況を確認する。

許可情報の更新が遅れていると、データベース上で「古い情報」のまま表示される場合がある。会社名変更・代表者変更・業種追加・所在地変更があった場合、変更届を速やかに提出することが、データベース情報の正確性維持につながる。

オフシーズンを売上に変える年間スケジュール(建設業向け・2026年版)

梅雨・台風シーズンを「売上の停滞期」ではなく「次の繁忙期への仕込み期」と位置付けることで、年間を通じた安定した売上を維持できる。以下の年間スケジュールを参考に、自社の行動計画を立てることを推奨する。

時期主な施工需要集客・営業のアクション許可・手続き管理
4〜5月外構・屋根・防水(施工適期)梅雨前の駆け込み受注を取る許可更新の書類整備開始
6〜7月(梅雨)雨漏り修理・防水・排水既存顧客への台風前後フォロー営業現場が止まる日に更新書類を完成させる
8〜9月(台風)法面修繕・擁壁補修・フェンス補修台風後緊急修繕の受注体制を準備許可更新申請の提出(期限30日前まで)
10〜11月外壁塗装・屋根葺き替え(施工適期)見積依頼への迅速対応で受注率向上経営事項審査の申請準備
12〜1月年度末工事の施工来年度の元請・発注者へ挨拶・実績提出決算変更届の準備
2〜3月年度末工事の完工・引渡し施工実績リスト更新・営業資料整備決算変更届の提出

まとめ:雨天・台風シーズンを「売上の仕込み期」にする3つの行動

  • 行動1:梅雨・台風後に需要が急増する工事(雨漏り・防水・排水・法面補修)の受注体制を整えておく。
  • 行動2:現場が止まる日を「既存顧客フォロー営業」「許可更新書類整備」「施工実績データ整備」に充てる。
  • 行動3:自社の建設業許可情報がデータベースに正確に掲載されているか定期確認し、変更があれば速やかに届け出る。

雨の日に「手が空いた」状態で過ごす建設会社と、「次の受注を仕込む」建設会社では、1年後の売上に大きな差が生まれる。今すぐkensetu-mirai.comで自社の許可情報がどう表示されているか確認し、発注者から見つけてもらえる状態を整えることが、集客の第一歩だ。

➡ 建設業許可を持つ会社を都道府県で検索する(自社情報を確認する)

➡ 都道府県別の建設業情報・手続きガイド

➡ 建設業経営情報ブログ(記事一覧)

よくある質問

Q: 建設業許可のデータベースに自社情報が掲載されていない場合、どうすれば掲載される?

kensetu-mirai.comのデータベースは国土交通省の建設業許可データを元にしています。許可を取得している業者は原則として掲載されますが、許可取得直後・住所変更直後などはデータ反映に数ヶ月かかる場合があります。掲載されていない場合は、まず許可申請先の都道府県建設業担当課に「許可証の写しが正しく管轄に提出されているか」を確認してください。許可番号が付番されていれば、時間経過とともにデータベースに反映されます。

Q: 梅雨・台風シーズンに雨漏り修理を受注するために、「屋根工事業」の許可は必ず必要か?

1件の修理工事の工事金額が500万円未満であれば、建設業許可がなくても受注できます(軽微な建設工事)。ただし、500万円以上の屋根工事を請け負う場合は「屋根工事業」の建設業許可が必要です。また、元請から「許可業者に限定する」という条件がついた場合は金額に関わらず許可が必要になります。許可取得のメリットは受注機会の拡大と取引先からの信頼向上で、雨漏り修理の繁忙期需要を取り込むためには許可取得を検討する価値があります。

出典と参考(2026年10月1日に確認)

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この記事を書いた人

中小建設企業の経営改善・財務強化・事業承継を専門とするビジネスアドバイザー。建設業特有の下請管理・支払サイト問題・財務諸表の見方を中心に、経営基盤の強化につながる実務情報を発信。建設業の経審(経営事項審査)と公共工事受注の仕組み、労働環境改善・働き方改革対応の最前線情報にも精通。M&A・事業承継・廃業検討中の建設会社向け情報も担当。

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