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空調服・冷却グッズを現場支給したときの経費計上方法──消耗品費か資産か、損金算入の判断基準と仕訳例【2026年版】

建設現場での空調ファン付きベスト着用イメージ

現場作業員に空調服を支給したとき、「消耗品費で落とせるのか、それとも工具器具備品として資産計上すべきか」と迷っている経営者は多い。判断を誤ると税務調査時に修正申告を求められる可能性もある。2026年版として、空調服・冷却グッズの経費計上の判断基準と具体的な仕訳例を解説する。

目次

Q1:空調服は「消耗品費」か「工具器具備品」か?2026年の判断基準

建設現場イメージ①
イメージ図

空調服の会計処理は「耐用年数」と「取得価額」によって判断する。

消耗品費として一括経費計上できるケース

  • 1着の取得価額が10万円未満の場合:税法上「少額資産」として全額を当期の費用(消耗品費・雑費等)に計上できる。
  • 1着が10万円以上でも30万円未満かつ青色申告をしている中小企業の場合:租税特別措置法第28条の2(少額減価償却資産の特例)を活用して全額一括計上が可能。ただし年間合計300万円まで。

工具器具備品として資産計上が必要なケース

  • 1着が30万円以上の場合(業務用高性能空調スーツ等):固定資産として資産計上し、減価償却を行う。ただし実務上、建設用の空調服が30万円を超えるケースはまれだ。

一般的な空調服(ファン付きベスト・ジャケット+バッテリーセット)は5,000〜20,000円程度のため、ほとんどの場合は消耗品費として一括計上できる。

Q2:一括購入と個別購入、税務上の違いは?

建設現場イメージ②
イメージ図

「従業員50名分をまとめて購入した場合、1枚単価では10万円未満でも合計額は50万円になる。この場合の扱いはどうなるか?」という質問が多い。

少額資産の判断は「1単位の取得価額」で行う。空調服の場合、1セット(ジャケット+バッテリー+ファン)で1単位と考えることが一般的だ。したがって、50着分まとめて購入しても、1着あたりの価額が10万円未満であれば全額消耗品費として計上できる。

ただし、税務調査時に「1単位」の定義を問われる可能性があるため、購入時の請求書・納品書に「単品単価」が明記されていることを確認しておくことが重要だ。

Q3:仕訳例と勘定科目の具体的な書き方

建設現場イメージ③
イメージ図

仕訳例①:1着15,000円の空調服を10着購入(合計150,000円)

借方: 消耗品費 150,000円
貸方: 現金(or 買掛金)150,000円

摘要: 空調服(ファン付きベスト)10着 @15,000円
      現場作業員用支給品

仕訳例②:会社購入の空調服を一部従業員に現物給与として支給する場合

会社が購入して従業員に「支給する」場合は、原則として経費として計上できる。ただし「従業員の私的使用が主」と判断される場合は現物給与(給与課税対象)になる可能性がある。現場作業専用の支給品であること(社名入りや番号管理等)を明確にしておくことが望ましい。

勘定科目の選択

  • 消耗品費:最も一般的。10万円未満の場合はこれが原則。
  • 福利厚生費:従業員の健康・安全を目的とした支給品として処理する場合。ただし特定の社員のみへの支給は×。
  • 工具器具備品:10万円以上の場合。減価償却(耐用年数2〜5年が目安)が必要。

会社負担と本人負担、どちらが税務上有利か

空調服を会社が購入して支給する場合と、本人が自費で購入して精算する場合を比較すると、会社で一括購入・経費計上の方が法人税の圧縮効果が大きい。個人が自費購入した場合は「特定支出控除」(給与所得者の場合)の対象になることもあるが、要件が厳しく実務上の適用は限定的だ。

まとめ:空調服は消耗品費で一括計上が原則

判断項目消耗品費(即時損金)工具器具備品(減価償却)
取得価額の目安10万円未満(1着あたり)10万円以上(ファン・バッテリー込み)
耐用年数の扱いなし(全額その年度に損金算入)2〜5年で減価償却
一括消耗品特例30万円未満は青色申告で全額損金OK特例の対象外になる場合あり
複数まとめ購入時1着単価で判断(合計額ではない)セット単価が10万超なら資産計上
仕訳例(借)消耗品費 ○○円 / (貸)現金(借)工具器具備品 ○○円 / (貸)現金
▲ 空調服・冷却グッズの経費計上区分判断表(2026年版)
  • 1着10万円未満なら消耗品費として全額一括経費計上が可能
  • 中小企業(青色申告)なら30万円未満まで少額減価償却資産の特例が使える
  • 50着まとめ買いでも1着単価で判断するため、原則消耗品費計上できる

次のアクション:①空調服の購入予算を消耗品費として予算計画に組み込む ②購入時は単品単価が明記された請求書を必ず保管する

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よくある質問

Q: 空調服を会社負担で支給した場合、社員への課税はありますか?

原則として、業務専用として会社が支給する空調服には社員への現物給与課税は生じません。ただし、私的使用が主目的と判断される場合は現物給与として給与課税の対象になる可能性があります。現場専用品として管理番号を付けるなど、業務専用であることを明確にしておくことが重要です。

Q: 前年に購入した空調服を修理した費用も経費計上できますか?

はい、空調服の修理費(バッテリー交換・ファン交換等)は修繕費として経費計上できます。修繕費の仕訳は「借方:修繕費 / 貸方:現金(買掛金)」となります。資本的支出(元の性能を超えるアップグレード)でなければ全額損金算入が可能です。

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