外構工事業者必見|中東情勢の影響で78%が実感する資材高騰への対策と価格転嫁戦略

企業検索はメインサイトから

建設業許可データベースのトップへ
イメージ写真:外構工事業者必見

外構工事業界では、中東情勢の変化によるナフサ不足の影響で、約78%の施工店が中東情勢の影響を感じています(外構・エクステリアの紹介サービスを運営するソーラーパートナーズが加盟施工店208社に聞いた調査(2026年5月・同月29日発表))。樹脂製品やアスファルト材料などの価格上昇は、工事原価を圧迫し、経営を直撃する深刻な課題です。しかし、適切な対策を講じることで、この危機を乗り越えることができます。本記事では、外構工事業者が直面する資材高騰の実態を整理し、補助金活用による経営支援、価格転嫁の具体的戦略、さらに現場の安全対策や受注拡大につながるバリアフリー工事の可能性まで、実務で使える情報を網羅的に解説します。資材高騰時代を生き抜くための経営判断にお役立てください。

目次

中東情勢とナフサ不足が外構工事に与える影響

施工店208社の調査で約78%が影響ありと答えた資材価格の上昇

2026年に入り、中東情勢の不安定化がエネルギー市場に波及し、石油化学製品の原料であるナフサの供給不安が深刻化しています。外構工事で使用する樹脂製フェンス、合成木材デッキ、塩ビ管、防草シートなどは、いずれもナフサを原料とする石油化学製品です。業界調査(ソーラーパートナーズが加盟施工店208社に聞いた調査・2026年5月)では、外構工事業者の約78%が「影響あり」と回答しており、資材調達コストの上昇が経営を圧迫している実態が明らかになっています。

特に影響が大きいのは、アスファルト舗装材料です。駐車場やアプローチの施工に欠かせないアスファルト合材は、原油価格に連動して値上がりが続いています。さらに、コンクリート製品も輸送コストの増加により価格転嫁が進んでおり、外構工事全体の原価管理が困難になっています。

供給不安が引き起こす納期遅延リスク

価格上昇だけでなく、資材の納期遅延も深刻な問題です。ナフサ不足により、樹脂製品メーカーが生産調整を余儀なくされているケースが増えています。特に特殊な色や形の製品は、発注から納品まで通常より長くかかることがあります。

外構工事は住宅の引き渡しや店舗のオープン日程に直結するため、納期遅延は顧客満足度の低下だけでなく、違約金リスクにもつながります。そのため、資材の早期発注と代替品の検討を含めた調達戦略が、外構工事業者にとって必須の対応となっています。

外構工事業者が活用できる補助金・助成金制度

建設業向け補助金の申請方法と要件

資材高騰への対策として、国や自治体が提供する補助金・助成金の活用は有効な選択肢です。2026年度は、中小企業の経営支援を目的とした複数の補助金制度が用意されています。

中小企業新事業進出補助金は、新しい市場への進出(新分野の事業)を目指す中小企業の設備投資などを支援する制度です(2025年度から。新規の公募を終えた事業再構築補助金の後の事業)。例えば、従来の外構工事に加えて、省エネルギー型のエクステリア提案やスマート外構システムの導入など、新しい事業に取り組む場合が考えられます。補助率・上限・公募の時期は回ごとに変わるため、中小企業庁の公募の要領で確かめてください。

ものづくり補助金は、生産性向上のための設備投資に活用できます。外構工事における測量機器のデジタル化や、CADシステムの導入、作業効率を高める専門工具の購入などが対象となります。申請には事業計画書の作成が必要ですが、認定支援機関のサポートを受けることで採択率を高めることができます。

自治体独自の住宅関連補助金の活用

外構工事に直接関連する自治体補助金も見逃せません。バリアフリー改修工事、耐震化に伴う外構改修、環境配慮型の緑化工事などは、多くの自治体で補助対象となっています。

例えば、住宅の耐震改修に伴う門扉や塀の撤去・新設工事は、耐震改修補助金の対象に含まれる場合があります。兵庫県内の市町には、住宅の耐震の診断や改修の計画づくりへの補助があります。ブロック塀の撤去などは別の補助になっていることが多いため、自治体の案内で確かめましょう。

顧客に対して補助金情報を提供することで、発注のハードルを下げ、受注機会を拡大できます。自社のエリアで利用可能な補助金を整理し、提案営業に活用することが重要です。

価格転嫁を成功させる顧客説明の実践戦略

根拠を明示した見積書の作成方法

外構工事 資材高騰 対策として最も重要なのは、適正な価格転嫁です。しかし、単に「材料費が上がったので値上げします」という説明では、顧客の理解は得られません。

効果的な方法は、見積書に資材の価格変動を明示することです。例えば、「樹脂フェンス材(2025年比:15%上昇)」「アスファルト合材(原油価格連動:20%上昇)」など、具体的な数値を示すことで、値上げの正当性が伝わります。さらに、業界団体が発表する資材価格指数や、メーカーの価格改定通知のコピーを参考資料として添付すると、説得力が増します。

また、見積もり段階で「資材価格変動条項」を明記することも有効です。「見積もり有効期限:30日間。期限経過後は資材価格の変動により再見積もりとなります」といった記載により、長期間の価格固定リスクを回避できます。

価値提案型の営業アプローチ

価格転嫁を成功させるもう一つの鍵は、価格以上の価値を提供することです。単なる外構工事ではなく、「資産価値を高めるエクステリア」「メンテナンスコストを削減する素材選定」「将来のバリアフリー化を見据えた設計」など、付加価値を明確に示します。

例えば、初期費用は高くても、耐久性に優れた素材を提案し、10年間のトータルコストで比較することで、顧客の判断基準を「価格」から「価値」へシフトさせることができます。事例写真やビフォーアフターの実績を活用し、視覚的に価値を伝えることも効果的です。

現場の安全対策と生産性向上の両立

スーツの人がペンで表の書類を確かめる手元
スーツの人がペンで表の書類を確かめる手元(イメージ)

熱中症対策の進化と保冷剤ベストの実用性

外構工事は屋外作業が中心であり、特に夏季の熱中症対策は現場安全管理の最重要課題です。従来はファン付きウェアが主流でしたが、火気を扱う現場や狭所作業では使用できない制約がありました。

日本シグマックスは2026年6月5日、4時間冷やせる保冷剤を背中と脇の下に入れる保冷剤ベストを発売しました(防爆の対策が要る現場や粉じんの多い現場など、ファン付きウェアを使いにくい現場を想定)。バッテリーを使わないため、電池切れの心配もありません。

労働安全衛生法に基づく熱中症予防対策として、WBGT値の測定、休憩時間の確保、水分・塩分の補給に加えて、こうした最新の保護具を導入することで、安全性と生産性の両立が可能になります。

現場管理のデジタル化による効率向上

資材高騰の影響を最小限に抑えるには、工事全体の効率化も欠かせません。施工管理アプリやクラウド型の工程管理システムを導入することで、無駄な手待ち時間を削減し、人件費を適正化できます。

写真管理や日報作成をデジタル化すれば、事務作業の時間を短縮し、現場作業に集中できます。また、資材の発注状況をリアルタイムで共有することで、納期遅延リスクを早期に把握し、対策を講じることができます。

バリアフリー外構工事による受注機会の拡大

高齢化社会における地域貢献型営業

外構工事の新たな市場として注目されているのが、バリアフリー工事 地域貢献の観点からのアプローチです。日本の高齢化率は年々上昇しており、住宅のバリアフリー化ニーズは確実に増加しています。

スロープの新設、段差解消、手すりの設置、滑りにくい舗装材への変更など、外構部分のバリアフリー改修は、住宅の安全性と資産価値を同時に高めます。特に玄関アプローチのスロープ設置は、車椅子使用者だけでなく、ベビーカーやキャリーバッグの使用にも便利で、幅広い世代に訴求できます。

自治体によっては、高齢者や障害者の住宅改修に対する補助金を設けています。こうした制度を活用した提案営業を展開することで、地域に根ざした信頼される事業者としてのブランドを構築できます。

スロープ新設プロジェクトの実践事例

スロープの勾配は、バリアフリー法の基準(1/12以下)を目安に設計するとよいでしょう。勾配は1/12(約5度)以下が望ましく、長さに応じて踊り場を設ける必要があります。

素材選定も重要です。コンクリート仕上げは耐久性に優れますが、雨天時の滑りやすさに注意が必要です。ノンスリップ加工を施したタイルや、透水性のある舗装材を組み合わせることで、安全性と美観を両立できます。施工実績を写真付きでホームページやSNSで発信することで、同様のニーズを持つ顧客からの問い合わせを獲得できます。

よくある質問

積み重ねた白い紙の束
積み重ねた白い紙の束(イメージ)

Q1. 中東情勢による資材高騰はいつまで続きますか

原油価格や海上輸送費の動向によるため、見通しは定まっていません。特にアスファルトや樹脂の製品などの石油関連資材は、価格の動きを見ながら、早期の価格転嫁と在庫戦略の見直しが必要です。

Q2. 外構工事で特に値上がりしている資材は何ですか

アスファルト乳剤、鉄筋・鉄骨、生コンクリートなどで、前年より価格が上がっている傾向があります。また、砕石や砂などの骨材も、運搬費の上昇の影響を受けることがあります。

Q3. 顧客に資材高騰分の価格転嫁を理解してもらう方法は

見積書に資材費の内訳を明示し、業界団体の価格動向データや国土交通省の資材価格指数を根拠として提示することが効果的です。契約前に価格変動条項を盛り込み、定期的な市況情報を共有することで、透明性を高め顧客理解を得やすくなります。

Q4. 資材高騰リスクを抑える調達方法はありますか

複数の仕入れ先との関係構築、3ヶ月先までの必要資材の事前発注、地域の同業者との共同購入によるボリュームディスカウントが有効です。また、代替材料の検討や施工方法の見直しにより、高騰資材への依存度を下げることも重要な対策となります。

Q5. 既存契約の工事で追加費用請求は可能ですか

契約書にスライド条項や物価変動条項がある場合は請求可能です。条項がない場合でも、著しい経済情勢変化による事情変更の原則が適用される可能性があります。ただし、客観的なデータに基づく丁寧な説明と事前協議が不可欠で、法的助言を得ることも推奨されます。

まとめ

中東情勢に起因するナフサ不足と資材高騰は、外構工事業者にとって厳しい経営環境を生み出していますが、適切な対策により乗り越えることが可能です。重要なポイントは以下の3点です。第一に、補助金・助成金を積極的に活用し、顧客の負担軽減と自社の収益確保を両立させること。第二に、根拠を明示した見積書と価値提案型の営業により、適正な価格転嫁を実現すること。第三に、熱中症対策などの現場安全管理を強化しながら、バリアフリー工事など新たな市場開拓を進めること。資材価格の動向は今後も不透明ですが、経営の基盤を強化し、顧客に選ばれる価値を提供し続けることが生き残りの鍵となります。まずは自社のエリアで活用できる補助金情報の整理から始めましょう。

自社の施工事例や強みを、問い合わせ前のお客様にも伝わる形で発信したい方へ。工務店・建設会社向けのホームページ制作は、WordPress作成代行センターで相談できます。

出典:労働安全衛生法(e-Gov 法令検索)(確認日 2026-10-02)
この記事は一般的な情報をまとめたものです。法令や制度は変わることがあるため、最新の内容は公表元で確認し、個別の判断は窓口の役所や専門家(行政書士・社会保険労務士・税理士など)に相談してください。

あわせて読みたい

ホームページは、元請けや施主が最初に会社を確かめる場所です。全国 484,180社の中から選ばれる見せ方を、見本で確かめてみてください。工務店のホームページの見本を見る

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

建設業界の申請実務・業界動向・サービス比較を専門とするリサーチャー兼ライター。行政書士選びのポイント・申請代行サービスの費用比較・都道府県別の審査傾向など、実際に情報収集して検証した内容を記事化。建設業の許可・経審・入札に関する公的資料を基に、現場で役立つ実践的な情報を正確に届けることを方針としている。

目次