山形県で解体工事業の許可を取りたいと考えている建設会社・工務店は多いでしょう。古い建物の解体の需要がある一方で、建設業許可の要件や書類は分かりにくく、準備で迷いがちです。本記事では、山形県で解体工事業の許可を取るための5つのステップと、許可が要る工事の線引き、要件と資格、費用、許可の後の進め方を順に解説します。
解体工事業の許可が要る会社と要らない会社の線引き
許可が要る場合
1件の請負代金が500万円以上(消費税込み)の解体工事を請け負うには、解体工事業の建設業許可が必要です。土木工事業や建築工事業の許可を持っていても、解体だけの工事を500万円以上で請け負うなら、解体工事業の許可が別に必要です。
許可なしで許可の要る工事を請け負うと、建設業法第47条により3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金(法人は第53条により1億円以下の罰金)の対象になります。
許可がなくてもできる工事
- 500万円未満(消費税込み)の解体工事は、建設業許可がなくても請け負える
- ただし、建設業許可(土木工事業・建築工事業・解体工事業)を持たずに解体工事業を営むには、建設リサイクル法の解体工事業の登録が必要
- 1件の工事を分けて契約しても、合計の額で判断される
今後、500万円以上の解体工事を受ける見込みがあるなら、早めに許可の要件を確かめておきましょう。
山形県で解体工事業の許可を取る5つのステップ

ステップ1:経営の体制と財産の要件を確かめる
建設業許可申請では、主に次の点が確かめられます。
- 常勤役員等:建設業(業種を問わない)の経営の経験がある常勤の役員など(例えば、経営業務の管理責任者として5年以上)
- 財産的基礎:一般建設業は、自己資本が500万円以上か、500万円以上の資金を調達できること(資本金の額の決まりはない)
- 誠実性・欠格要件・適切な社会保険への加入
自己資本が500万円に届かない場合でも、金融機関の残高証明書などで500万円以上の資金を調達できることを示せば、財産の要件を満たせます。
ステップ2:営業所技術者を確保する
営業所ごとに、解体工事業の営業所技術者を置く必要があります。主に次のような人がなれます。
| なれる人 | 条件 |
|---|---|
| 資格を持つ人 | 解体工事施工技士、1級・2級の土木施工管理技士(2級は種別が土木)、1級・2級の建築施工管理技士(2級は種別が建築か躯体)、技術士、とび技能士(2級は合格後3年以上の実務経験)など |
| 実務経験のある人 | 解体工事の実務経験10年以上(指定学科の卒業なら大学3年以上・高校5年以上) |
平成27年度までに合格した土木・建築の施工管理技士や技術士などは、解体工事の実務経験1年以上か、登録解体工事講習の受講も必要です(対象の資格は手引で確かめてください)。登録解体工事講習は、この条件を満たすための講習で、受けただけで営業所技術者になれるわけではありません。
なお、1級建築士や建設機械施工管理技士は、許可(解体工事業)の営業所技術者の資格には入りません。
ステップ3:申請の書類をそろえる
主な書類は次のとおりです(様式と添付書類は山形県の手引で確かめてください)。
- 建設業許可申請書と、役員等・営業所の一覧
- 登記事項証明書
- 直前の決算の財務諸表(新しく開業した会社は開業時の貸借対照表)
- 常勤役員等の経験を証明する書類
- 営業所技術者の資格証の写しや実務経験の証明
- 誓約書、役員などの身分証明書と登記されていないことの証明書
- 健康保険などの加入の状況を示す書類
経験の証明の書類をそろえるのに時間がかかることが多いため、早めに準備を始めましょう。
ステップ4:申請手数料を納めて提出する
知事許可の申請手数料は、新規の申請で9万円です。行政書士に頼む場合は、その報酬が別にかかります。報酬は事務所によって違うため、見積もりで確かめてください。
提出先は、山形県の建設業許可の窓口です。国土交通省の電子申請システム(JCIP)でも申請できる場合があります(山形県での対応は県の案内で確かめてください)。
ステップ5:審査と許可
審査の標準処理期間は、山形県の手引で確かめてください。書類に不備があると補正を求められ、そのぶん許可が出るのは遅くなります。審査では、許可の要件を満たしているかが確かめられます。
許可を受けたら、営業所と、発注者から直接請け負った工事の現場に、建設業の許可票を掲げる義務があります(建設業法第40条)。毎年の決算変更届と、5年ごとの更新(満了の30日前まで)の予定も立てておきましょう。
許可を受けた後の進め方
経営事項審査で点を積み上げる
公共工事を元請で受けるには、経営事項審査(経審)を受けます。社会性等(W)では、次のような取り組みが加点の項目です。
- ワーク・ライフ・バランス:えるぼし・くるみん・ユースエールの認定
- 社会保険・退職金:社会保険の加入、建設業退職金共済などへの加入
- 人材の育成:若年の技術者の育成、継続教育(CPD)など
- 建設キャリアアップシステムの活用
項目と点数は、国土交通省の経審の資料で確かめてください。
空き家の解体と地域の制度
山形県内の市町村には、空き家の解体に補助を出す制度を設けているところがあります。所有者からの相談に乗り、市町村の制度を案内できるようにしておくと、地域での信頼につながります。補助の条件は市町村ごとに違うため、案内の前に確かめましょう。
地域の業界の活動に参加する
山形県の建設業協会や業界団体の研修・イベントに参加すると、若い人の採用につながる地域へのPRや、協力会社とのつながりづくりに役立ちます。
山形県で解体工事業の許可を持つ会社は、山形県の解体工事業の許可業者一覧で会社名や所在地から確かめられます。
よくある質問

Q1. 山形県で解体工事業の許可を取るには、どのくらいかかりますか?
書類の準備にかかる期間は会社によって違い、審査の期間は山形県の標準処理期間によります。事前に窓口に相談し、書類をそろえてから申請しましょう。
Q2. 解体工事業の許可に必要な技術者の資格は?
解体工事施工技士、土木・建築の施工管理技士、とび技能士などの資格を持つ人か、解体工事の実務経験10年以上の人が必要です(建設機械施工管理技士は入りません)。詳しくは山形県の手引で確かめてください。
Q3. 解体工事業の許可に資本金はいくら要りますか?
一般建設業では、資本金の額の決まりはありません。自己資本が500万円以上か、500万円以上の資金を調達できることが要件です。特定建設業は、資本金2,000万円以上かつ自己資本4,000万円以上などが必要です。
Q4. ほかの業種の許可を持っていても、解体工事業の許可は別に必要ですか?
解体だけの工事を500万円以上で請け負うなら、必要です。業種の追加の申請をします。山形県の窓口で手続きを確かめてください。
Q5. 解体工事業の許可の申請費用はいくらですか?
知事許可の申請手数料は、新規の申請で9万円です(すでに許可を持つ会社が業種を追加する場合は5万円)。行政書士に頼む場合は、その報酬が別にかかります。
まとめ
山形県で解体工事業の許可を取る5つのステップは、①常勤役員等と財産の要件の確認、②営業所技術者の確保、③申請の書類の準備、④申請手数料(新規9万円)の納付と提出、⑤審査と許可です。財産の要件は自己資本500万円以上か同額の資金調達能力で、資本金の額の決まりはありません。営業所技術者は、資格か実務経験で確保します。許可を受けた後は、毎年の決算変更届と5年ごとの更新を忘れずに。まずは、自社の常勤役員等と営業所技術者の候補が要件を満たすかを確かめることから始めましょう。
出典:建設業法(e-Gov 法令検索)・国土交通省「建設業の許可とは」(確認日 2026-10-06)
工事を頼む先や協力会社を探すときは、山形県の建設業許可業者を業種別に調べられる山形県の建設会社一覧もお使いください。
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