断熱や遮熱の建築資材には、一般の人にはあまり知られていなくても、国の後援する賞で評価された物がいくつもあります。この記事では、省エネ大賞などの受賞で選んだ断熱窓・遮熱塗料・断熱材を8つ、何の資材か・どこで評価されたか・どの工事で使うかの順に紹介します。
選び方と並べ方:会社の外の出どころ(主催者が公表した受賞の資料)で確かめられた物だけを載せました。順位は付けず、賞の重さの順に並べています(省エネ大賞の経済産業大臣賞 → 資源エネルギー庁長官賞・中小企業庁長官賞 → 省エネルギーセンター会長賞 → グッドデザイン賞)。省エネ大賞の主催は一般財団法人 省エネルギーセンター(後援 経済産業省)、グッドデザイン賞の主催は公益財団法人 日本デザイン振興会です(2026年10月14日に各主催者の資料で確認)。
数字の読み方:熱の通しにくさや削減の割合などの数は、受賞の資料に載っていても、応募した会社が示した数です。この記事では「会社の説明では」と添えて書きます。
1. 遮熱・断熱塗料「ダンネスト」(SG化学)

屋根や外壁に塗って、夏の日射の熱を建物に入れにくくする塗料です。主な現場は、建物の屋根と外壁です。
- 受賞:2025年度 省エネ大賞 製品・ビジネスモデル部門 経済産業大臣賞(建築分野)。受賞のテーマは「建築物の空調負荷を軽減する遮熱・断熱塗料」
- 会社の説明では:日射反射率 91.6%(近赤外線の波長域・白)・クーラーの消費電力を30〜40%、暖房のエネルギーを20〜40%減らす(出典:SG化学の製品ページ)
- 使う工事:塗装工事(屋根・外壁の塗り替え)
出典:省エネルギーセンター 2025年度 省エネ大賞 受賞者一覧・SG化学の製品ページ(いずれも確認日 2026年10月14日)
2. 真空断熱ガラス「Glavenir(グラベニール)」(パナソニック)

2枚のガラスのあいだを真空にしたガラスです。パナソニックは窓として売っているのではなく、窓に組み込むガラスの部品として出しています。建物用の窓では、エクセルシャノンの樹脂窓「シャノンウインドSPG」に使われています。
- 受賞:2020年度 省エネ大賞 製品・ビジネスモデル部門 経済産業大臣賞(建築分野)
- 会社の説明では:シャノンウインドSPG の熱貫流率 0.52W/(㎡・K)(縦すべり出し窓〔連窓〕の場合・パナソニックの発表)
- 使う工事:建具工事(SPG などの窓の交換)
出典:省エネルギーセンター 2020年度 省エネ大賞 受賞者一覧・パナソニックの発表・エクセルシャノンの製品ページ(いずれも確認日 2026年10月14日)
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制作費0円で申し込む ›3. 窓のリフォーム「マドリモ 戸建用」(YKK AP)
外壁を壊さず、足場も組まずに、古いアルミの窓を断熱の樹脂窓へ替える工法です。受賞したときの名前は「かんたんマドリモ」で、いまは「マドリモ 戸建用」の名前で出ています。受賞は2016年度のため、いまの商品の並びが受賞のときと同じとは限りません。
- 受賞:平成28年度(2016年度)省エネ大賞 製品・ビジネスモデル部門 資源エネルギー庁長官賞(製品(建築)分野)
- 会社の説明では:単板のアルミ窓を三層ガラスの樹脂窓に替えた場合、窓から逃げる熱を約86%減らす
- 使う工事:建具工事(窓の交換)
出典(数字の元):省エネルギーセンター 平成28年度 省エネ大賞 受賞内容/製品の紹介:YKK AP の製品ページ(いずれも確認日 2026年10月14日)
4. 窓ガラスに吹き付けるコーティング「フミンコーティング」(フミン)
窓ガラスに吹き付けて、太陽の熱(赤外線)と紫外線を減らすコーティングです。福島県福島市の会社の技術です。
- 受賞:2021年度 省エネ大賞 中小企業庁長官賞。受賞のテーマは「暑い熱をガラスで止める省エネスプレーガラスコーティング特許技術」
- 会社の説明では:赤外線を約70%・紫外線を約90%カット、網入りガラスにも使える
- 使う工事:今ある窓ガラスへの施工
出典:省エネルギーセンター 2021年度 省エネ大賞 受賞者一覧・フミンの事業のページ(いずれも確認日 2026年10月14日)
5. 現場で吹き付ける断熱材「BEXUR(ベクサー)」(旭有機材)

現場で壁や天井に吹き付ける硬質ウレタンフォームの断熱材です。マンションやビル向けです。
- 受賞:2025年度 省エネ大賞 製品・ビジネスモデル部門 省エネルギーセンター会長賞
- 会社の説明では:熱伝導率 0.021W/(m・K)
- 使う工事:断熱工事(マンション・ビルの壁・天井)
出典:省エネルギーセンター 2025年度 省エネ大賞 受賞概要・旭有機材の製品ページ(いずれも確認日 2026年10月14日)
6. 超高断熱複層真空ガラス「スペーシア21」(日本板硝子)
真空ガラスと Low-E ガラス(熱を反射する膜を付けたガラス)を重ねた窓ガラスです。
- 受賞:平成25年度(2013年度)省エネ大賞 製品・ビジネスモデル部門 省エネルギーセンター会長賞(2014年1月22日発表)
- 会社の説明では:熱貫流率 0.7W/㎡K・一般の複層ガラスの約4倍の断熱
- 使う工事:ガラス工事(窓ガラスの交換)
出典(数字の元):省エネルギーセンター 平成25年度 省エネ大賞の発表/製品の紹介:日本板硝子の製品ページ(いずれも確認日 2026年10月14日)
7. 現場施工型後付け Low-E ガラス「アトッチ」(AGCグラスプロダクツ)
今ある窓ガラスを替えずに、室内側からガラスを1枚足して、断熱と遮熱の二重ガラスにする資材です。
- 受賞:平成25年度(2013年度)省エネ大賞 製品・ビジネスモデル部門 省エネルギーセンター会長賞(2014年1月22日発表)
- 会社の説明では:1枚ガラスの窓に付けた場合、年間の空調のエネルギーを約33%減らす
- 使う工事:今ある窓への施工
出典(数字の元):省エネルギーセンター 平成25年度 省エネ大賞の発表/製品の紹介:AGCグラスプロダクツの製品ページ(いずれも確認日 2026年10月14日)
8. 換気しながら断熱する窓「DI窓」(三協立山 三協アルミ社)
換気の空気を二重窓のあいだに通し、窓から逃げる熱を減らす窓です。
- 受賞:2022年度 グッドデザイン賞(受賞番号 22G100700)
- 使う工事:窓の新築・改修(グッドデザイン賞のページの説明)
出典:日本デザイン振興会 グッドデザイン賞 受賞のページ(確認日 2026年10月15日)。三協アルミの製品ページは2026年10月15日に開けませんでした。
資材ではないが評価された取り組み:スーパーウォール工法リフォーム
LIXIL と LIXIL TEPCO スマートパートナーズの「住宅断熱改修工法『スーパーウォール工法リフォーム』を用いた断熱改修支援スキーム」は、2021年度 省エネ大賞 製品・ビジネスモデル部門 資源エネルギー庁長官賞(建築分野)を受けています。受賞したのは製品ではなく、住みながら壁や窓の断熱をやり直す改修を支える仕組みです。そのため、この記事の8つには数えていません。
出典:省エネルギーセンター 2021年度 省エネ大賞 受賞者一覧(確認日 2026年10月14日)
窓の資材と国の補助金
窓の断熱の改修には、国の住宅省エネ2026キャンペーンの補助金が使える場合があります。先進的窓リノベ2026事業の交付申請の予約は遅くとも2026年11月16日まで、交付申請は遅くとも2026年12月31日までで、どちらも予算の上限に達した時点で締め切られます(2026年10月14日に公式サイトで確認)。どの製品が対象になるかは、事業の公式サイトの対象製品の一覧で確かめてください。
住宅の補助金の全体像は 2026年度に使える住宅の補助金|工務店が押さえる4つの制度と締切 にまとめています。
まとめ
- 8つとも、主催者が公表した受賞の資料で確かめられた資材です
- 数字は会社の説明によるものです。採用の前に、製品の資料と施工の条件を会社に確かめてください
- 塗装・ガラス・建具・断熱と、使う工事の種類がそれぞれ違います。マンション・ビル向けの物もあります
工事の種類から地元の建設会社を探すときは、建設会社の検索をお使いください。
※本記事の内容は 2026年10月14日と15日に各主催者の資料と各社の製品ページで確認したものです。製品の名前や販売の状況は変わる場合があります。
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