東京都で解体工事を請け負うには、建設業許可(土木工事業・建築工事業・解体工事業)を持っていない場合、「建設リサイクル法にもとづく解体工事業者登録」が必要です。登録の要件は、技術管理者を選任していることと、欠格要件に当たらないことの2つで、建設業許可より少なくなっています。本記事では、東京都で登録を受けるための要件と技術管理者の資格、申請と登録の後の手続き、人材の確保に使える制度を、順に解説します。
建設リサイクル法の解体工事業者登録の基本
登録が要る人
建設リサイクル法(第21条)により、解体工事業を営む人は、営業する区域を管轄する都道府県知事の登録を受ける必要があります。東京都で営業するなら東京都知事の登録です。ただし、土木工事業・建築工事業・解体工事業のいずれかの建設業許可を持っている会社は、登録は要りません。
登録で請け負えるのは、1件の請負代金が500万円(税込)未満の解体工事です。500万円以上の解体工事を請け負うには、建設業許可(解体工事業など)が必要です。
登録の要件は2つ
- 技術管理者を選任していること:解体工事の施工の技術上の管理をつかさどる人
- 欠格要件に当たらないこと:登録を取り消されて2年たっていない、建設リサイクル法などに違反して罰金刑を受けて2年たっていない、などに当たらないこと
とくに技術管理者は、資格か実務経験の要件を満たすことを書類で示す必要があり、申請の準備で時間がかかりやすい点です。
技術管理者と登録の要件のポイント

技術管理者になれる人
技術管理者になれるのは、次のいずれかに当てはまる人です。
- 資格による場合:1級・2級の建設機械施工管理技士(2級は種別に条件あり)、1級・2級の土木施工管理技士(2級は土木)、1級・2級の建築施工管理技士(2級は建築か躯体)、1級・2級の建築士、技術士(建設部門など)、1級とび技能士(2級は合格後1年以上の実務経験)、解体工事施工技士など
- 実務経験による場合:解体工事の実務経験(指定学科の大学などの卒業なら2年以上、指定学科の高校の卒業なら4年以上、それ以外は8年以上)
- 実務経験+講習:登録解体工事講習を受けると、必要な実務経験の年数が1年短くなる
資格の細かい条件は、東京都の申請の手引で確かめてください。自社の技術者が当てはまるかを、申請の前に手引で確認しておくと安心です。
財産的基礎や実績の要件はない
解体工事業者登録では、建設業許可と違って財産的基礎(自己資本の額)や過去の工事の実績は要件になっていません。決算書の黒字・赤字も、登録の可否には関係しません。そのため、実績のない新しい会社でも、技術管理者を選任できれば登録を受けられます。
- 建設業許可(土木工事業・建築工事業・解体工事業)を持っている場合は、解体工事業者登録は不要
- 登録の有効期間は5年間で、期限が切れる前に更新の申請が必要
- 登録の内容(商号・役員・技術管理者など)が変わったときは、30日以内に変更の届出を出す
東京都での人材の確保と外国人の雇用
人材確保等支援助成金
解体工事業でも人手不足が続いており、人員の確保は経営の課題です。働く環境を整えるときに使える制度の一つが、厚生労働省の「人材確保等支援助成金」です。
- 作業員宿舎等設置助成コース(建設分野):作業員の宿舎・休憩施設などの整備への助成(助成の率と条件は厚生労働省の案内で確かめる)
- ほかのコースと助成の額、受けるための条件は、厚生労働省の「人材確保等支援助成金」の案内で確かめてください
外国人を雇うときの在留資格と手続き
建設の現場では、技能実習や特定技能の在留資格で外国人を受け入れる会社もあります。解体工事の作業に就いてもらう場合は、次の点を確かめましょう。
- 特定技能:建設分野の業務の区分に、任せる作業が当たるかを確かめる。受け入れには、国土交通大臣の受入計画の認定などの手続きが要る
- 技能実習:実習の計画の認定を受けた作業の範囲で働いてもらう
- 就労の制限のない在留資格:永住者・定住者・日本人の配偶者等は、作業の範囲の制限がない
外国人を雇い入れたときや離職したときは、ハローワークへの外国人雇用状況の届出が必要です。働く資格のない人を働かせると、不法就労助長罪の罰則の対象になります。雇う前に、在留カードで在留資格と就労の可否を必ず確かめてください。
東京都で解体工事業者登録を申請する前のチェックリスト
申請の前に確かめる4つの項目
1. 登録で足りるか
- 請け負う解体工事が、すべて500万円未満か(500万円以上なら建設業許可が要る)
- 土木工事業・建築工事業・解体工事業の建設業許可をすでに持っていないか(持っていれば登録は不要)
2. 技術管理者の要件
- 技術管理者になれる資格を持っているか、必要な年数の実務経験があるか
- 資格証の写しや、実務経験を証明する書類を用意できるか
3. 欠格要件
- 会社・役員が欠格要件に当たらないか
4. 登録の後の手続き
- 5年ごとの更新の時期を管理しているか
- 技術管理者が辞めたときの後任の候補を考えているか
申請書の様式と添付書類は、東京都の申請の手引で最新のものを確かめてください。
東京都で解体工事業の許可を持つ会社は、東京都の解体工事業の許可業者一覧で会社名や所在地から確かめられます。
よくある質問
Q1. 東京都の解体工事業者登録の要件は最近変わりましたか?
登録の要件そのものは変わっていません。申請の様式や手数料の納め方などの手続きは見直されることがあるため、申請の前に東京都都市整備局の最新の手引で確かめてください。要件の内容は東京都都市整備局が公開している手引で確認できます。
Q2. 登録を保つために対応すべきことは?
登録の有効期間が5年間である点に注意が必要です。期限が切れると解体工事を請け負えなくなるため、手引で決められた期限までに更新の申請を行ってください。技術管理者が交代した場合も、変更の届出が必要です。
Q3. 東京都での登録手数料や費用に変更はありますか?
登録手数料や更新の費用は東京都が定めており、改定されることがあります。申請の直前に東京都都市整備局のホームページで金額と納付方法を確認してください。
Q4. 登録の更新の時期はいつですか?
更新の時期は登録した日によって異なります。手元の登録通知書で有効期限を確認し、期限に間に合うよう東京都都市整備局へ更新の申請を行ってください。書類の様式は都のホームページで最新のものを入手できます。
Q5. 登録をせずに解体工事を請け負うとどうなりますか?
登録も建設業許可もないまま解体工事業を営むと、建設リサイクル法の罰則(1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金)の対象になります。登録の期限切れにも気をつけ、必要な手続きを早めに済ませてください。顧問の行政書士への相談も検討してください。
まとめ

東京都で500万円未満の解体工事を請け負うには、建設業許可が無い場合、建設リサイクル法の解体工事業者登録が必要です。要件は、技術管理者の選任と、欠格要件に当たらないことの2つで、財産的基礎や実績は問われません。とくに技術管理者の資格や実務経験の証明は、準備に時間がかかる点です。登録の後は、5年ごとの更新と変更の届出を忘れずに行いましょう。まずは自社の技術管理者が要件を満たすかを確認し、書類の準備から始めてください。
出典:建設リサイクル法(e-Gov 法令検索)(確認日 2026-10-06)
この記事は一般的な情報をまとめたものです。法令や制度は変わることがあるため、最新の内容は公表元で確認し、個別の判断は窓口の役所や専門家(行政書士・社会保険労務士・税理士など)に相談してください。
あわせて読みたい
工事を頼む先や協力会社を探すときは、東京都の建設業許可業者を業種別に調べられる東京都の建設会社一覧もお使いください。
都道府県から建設業許可業者を探す
全国の建設業許可取得業者を都道府県・業種から検索できます。
自社の施工事例は、検索で見つけてもらうにはどう載せればいい? → 作成から更新まで頼めるWordPress作成代行センター
