建設業許可 申請費用の見積もりを取る際、「行政書士の相場って実際いくら?」という疑問は、新規許可取得を検討する経営者なら誰もが抱くものです。許可申請に必要な書類作成は複雑で、手続きの誤りは許可取得の遅延につながるため、専門家の依頼が効果的ですが、その費用を把握しないまま進めるのは避けたいところです。本記事では、建設業許可申請における行政書士 相場を、新規許可・更新・変更届など申請パターンごとに詳しく解説します。あわせて、許可申請 実務で実際に発生する行政手数料との違い、無許可営業 罰則のリスク、決算変更届 期限など、許可取得後の継続的な義務についても紹介します。これを読めば、適切な予算計画が立てられるようになります。
建設業許可申請の行政書士費用相場|申請パターン別の目安
建設業許可申請における行政書士への依頼費用は、申請の種類や企業の規模、書類の準備状況によって大きく異なります。実務上、多くの行政書士事務所が一定の料金体系を設けており、その相場を把握することは予算立案の第一歩です。
新規許可申請の費用相場
新規で建設業許可を取得する場合の行政書士費用は、一般的に 8万円~15万円 が相場です。この範囲の幅は、申請する許可業種の数や、建設業経営経験の証明書類の複雑性、社会保険加入状況の確認難易度などによって決まります。
具体的には、以下の業務を含みます:
- 初回相談・事業要件確認:許可を取得できる法的要件(建設業経営経験5年以上、専任技術者(2024年12月から営業所技術者)配置など)の確認
- 必要書類の指導・取得支援:登記簿謄本、工事実績資料、技術者資格証などの収集・作成
- 申請書類一式の作成:建設業許可申請書、誓約書、経営状況分析結果報告書の作成
- 申請代理・提出:所管の都道府県知事または建設業許可事務所への申請手続き
複数の許可業種(たとえば「土木一式工事」と「舗装工事」両方)を同時申請する場合は、1業種追加につき 3万円~5万円 の追加費用が発生するのが一般的です。
許可更新申請の費用相場
建設業許可は5年ごとの更新が必須です。更新申請の行政書士費用は 5万円~8万円 が相場で、新規申請より低めに設定されます。これは、既に許可を持っている企業の場合、基本的な情報が行政に登録済みであり、書類作成の手間が新規より少なくなるためです。
ただし、更新時に以下の変更があった場合は、追加費用が発生します:
- 営業所の新設・廃止(1件につき 1万円~2万円)
- 技術者の変更(1件につき 0.5万円~1万円)
- 代表者交代(2万円~3万円)
毎年経営成績の報告義務である「決算変更届」を期限までに提出していれば、更新申請はスムーズに進みます。
変更届(決算変更届・様式第8号)の費用相場
決算変更届は毎年度提出義務があり、行政書士費用は 2万円~4万円 が相場です。決算変更届 期限は、決算日から4ヶ月以内(例:3月決算なら7月末まで)と定められており、期限徹過は許可取消のリスクもある重要な手続きです。
建設業許可を維持するために毎年発生する費用として考えておくと、資金計画が立てやすくなります。
行政手数料との違い|実際の総費用の考え方

行政書士費用と行政手数料は別ものです。総費用を正確に把握するため、両者の違いを整理しておきましょう。
行政手数料(都道府県への支払い)
建設業許可申請時に都道府県知事や地方整備局に支払う手数料は、申請の種類によって決まります:
- 新規許可申請:9万円(標準的な費用、石川県を例とする)
- 許可更新申請:5万7,000円
- 決算変更届:提出手数料なし(無料)
これらは申請書を提出する際に手数料納付書で納める必須費用で、行政書士費用とは別です。
トータルコストの試算例
新規許可取得を目指す場合の総費用は:
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| 行政書士費用 | 8~15万円 |
| 行政手数料(新規) | 9万円 |
| 合計 | 17~24万円 |
さらに、許可申請までに必要な書類取得費(登記簿謄本、印鑑証明書など)で数千円程度、必要に応じて経営経歴書の証明資料(工事実績資料の整理)で追加手間がかかる可能性があります。
無許可営業の罰則と許可取得の必要性
建設業許可を持たずに工事を請け負う「無許可営業」のリスクは、単に行政処分に止まりません。
無許可営業の法的リスク
建設業法違反として、以下の罰則があります:
- 拘禁刑(2025年6月より前は懲役):3年以下
- 罰金:300万円以下
2025年11月には、沖縄県警が、許可なしに500万円以上のリフォーム工事を請け負った疑いで4人を逮捕したと報じられています(沖縄タイムス 2025年11月27日)。「小規模な工事だから」「部分改修だから」という判断は、許可要件の判定に関係なく、適用される可能性が高いため注意が必要です。
許可取得が必須となる工事規模
建設業許可が必須となる工事規模は建設業法で定められており、以下のいずれかに該当する場合、許可取得企業との契約が法的要件になります:
- 建築工事:税込1,500万円以上(木造住宅は8,000万円以上)
- その他工事:税込500万円以上
この基準を超える工事を許可なしで請け負った場合、発注者にも損害賠償請求などのリスクが及ぶため、「お客様のためにも」許可取得が重要です。
決算変更届と許可維持の継続的な実務

許可を取得したあとは、年1回の決算変更届提出が必須です。この手続きを怠ると、許可取消という事態に陥ります。
決算変更届の提出期限と手続きの流れ
決算変更届 期限は、決算日の翌年度から4ヶ月以内です。実務的には:
| 決算月 | 提出期限 | 備考 |
|---|---|---|
| 3月決算 | 7月末 | 建設業許可企業の多くが3月決算 |
| 6月決算 | 10月末 | — |
| 12月決算 | 4月末 | — |
令和8年(2026年)現在、多くの都道府県では決算変更届のオンライン提出も可能になり、郵送や窓口提出より迅速な確認が可能になっています。
決算変更届で記載する主要項目
決算変更届(様式第8号)に記載する事項:
- 売上高・利益額
- 技術者名簿の変更(新入社員の技術者追加など)
- 営業所の新設・廃止
- 経営方針の変更
これらの情報は、許可の継続要件判定に使われるため、誤記載は避けなければなりません。行政書士に依頼する場合、毎年の決算書を提示するだけで書類作成と提出を一括対応してもらえるため、手間がかかりません。
行政書士選びのポイント|費用以外に確認すべきこと
安い費用だけで行政書士を選ぶと、後々トラブルが生じます。最低限、次の3点を確認してください。
- 実績:建設業許可申請の取扱い件数(年間何件程度か)。特定建設業許可や経営事項審査の経験があるか
- 見積書の明細:「新規許可申請一式」ではなく、「申請書作成」「技術者確認書作成」など項目ごとに金額が書かれているか
- 事後サポート:決算変更届や変更届への対応の有無と、その費用。許可更新の時期に事前連絡をくれるか
選び方の詳しい手順と、そもそも行政書士に頼むべきか自分たちでやるべきかの判断基準は、判断に絞った記事にまとめています。
→ 建設業許可を行政書士に頼むべきか自分でやるべきか|判断基準と依頼前の準備
よくある質問

Q1. 建設業許可の新規申請で行政書士に依頼した場合の費用相場はいくら?
新規申請の費用相場は8万〜15万円程度です。申請要件の確認、書類作成、許可申請手続きまで含まれます。企業の規模や所在地の自治体によって異なるため、複数の行政書士に見積もりを取ることをお勧めします。
Q2. 建設業許可の更新手続きを行政書士に依頼するとどのくらい費用がかかる?
更新申請の費用相場は5万〜10万円程度です。新規申請よりも必要書類が少ないため安くなります。更新は5年ごとに必須なので、早めに依頼して申請漏れを防ぎましょう。
Q3. 許可後の商号変更や住所変更届を行政書士に依頼する費用は?
変更届の費用相場は3万〜8万円程度です。変更内容の複雑さで費用が異なります。商号変更のみなら3万〜5万円、複数項目の変更なら8万円程度が目安です。早期対応が重要です。
Q4. 行政書士費用の見積もりで確認すべきポイントは何?
見積もりでは、書類作成費、申請代行費、官公署への手数料が明記されているか確認しましょう。追加費用の有無や対応期間も重要です。複数の行政書士から見積もりを取得して比較することをお勧めします。
Q5. 行政書士に依頼せず自分で建設業許可申請することはできる?
可能ですが、書類作成が複雑で時間がかかります。申請要件の判断誤りや書類不備で許可取得が遅れるリスクがあります。新規申請は特に専門家への依頼をお勧めします。費用対効果も高いです。
まとめ
建設業許可申請で行政書士に依頼する費用は、新規許可が 8万~15万円、更新が 5万~8万円、決算変更届が 2万~4万円 が相場です。これに行政手数料(新規なら9万円)を加えた総額が実際のコストとなります。無許可営業は3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金に及ぶ重大な違反であり、工事規模が500万円以上なら許可取得は必須です。さらに、許可取得後は毎年決算変更届 期限(決算日から4ヶ月以内)に提出する義務があり、これを怠ると許可取消のリスクが生じます。許可申請 実務は複雑であり、費用をケチって誤りが生じるより、実績豊富な行政書士に信頼して依頼することが、長期的には最大の投資になります。まずは複数の行政書士事務所から相見積もりを取り、実績と事後サポート体制を確認してから依頼先を決定しましょう。
自社や取引先の許可の業種・許可番号・有効期限は、会社名や許可番号から調べられる建設業許可業者の検索でも確かめられます。
出典:建設業法(e-Gov 法令検索)・国土交通省「建設業の許可とは」(確認日 2026-09-28)
この記事は一般的な情報をまとめたものです。法令や制度は変わることがあるため、最新の内容は公表元で確認し、個別の判断は窓口の役所や専門家(行政書士・社会保険労務士・税理士など)に相談してください。
都道府県から建設業許可業者を探す
全国の建設業許可取得業者を都道府県・業種から検索できます。
自社の施工事例は、検索で見つけてもらうにはどう載せればいい? → 作成から更新まで頼めるWordPress作成代行センター
